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それがなんだと言うのだろう



椿本千詠(つばもとちえ)です。





俳優の西田敏行さんが亡くなりました。





私が語るまでもなく、

演技や東北に寄り添う姿から

お人柄が忍ばれます。





西田敏行さん、かつてSEをしていた時の

上司と被るのです。





体型もお人柄も。

西田さんもその上司も

かつてヘビースモーカーで

心筋梗塞で倒れたことがある

ところまで同じ。





それがきっかけで

タバコをやめられたのも同じ。





それから元気に現役復帰されました。

そういえばご趣味は釣りでした。





取り寄せた牡蠣の開け方が分からず

呆然としていた時に開け方を

教えていただいたこともありました。





休日の急な電話にも関わらず

「どうしましたか?」と

親切に教えていただきました。





でも、私が退職して数年後、

急逝されたことをお聞きしました。





お一人で街を歩いていた時に

倒れられたとのことで、

通りがかりの人が

救急車を呼んでくださったようです。





会社の人も、ご両親とかじゃなくて

ご本人?ご本人なの?と

何度も確認されていたそうです。





それぐらい突然で、

まだ早いお別れでした。





人に寄り添ってくださる人でした。





西田さんも何度も東北に足を運ばれ

心を痛めつつ、

勇気を与えていらっしゃったとのこと。





口で「寄り添います」

と言うのは簡単ですが、

本当に行動で寄り添える人が

どれぐらいいるでしょうか。





かつての上司も

仕事に関係あるなしに関わらず

とても忙しい仕事中に

何気なくかけてくださる言葉で

ふっと心をゆるませることができました。





むしろ仕事に直接関係ないところが

大事だったりします。





ふところの深い人でした。





肺は悲しみの臓器。

心ではとてもじゃないけれど

受け取れない悲しみを

肺が受け止めてくれると言います。





タバコの煙をくゆらせるのは

悲しみをごまかすため。





人に寄り添う分

言葉にはされないけれど、

ご本人が感じる悲しみが

深かったのかもしれません。





確かにヘビースモーカーだと

体に負担がかかります。

もしかしたらそれが

命を縮めたのかもしれません。





でも、それがなんだと言うのでしょうか。





無意識でタバコの煙で

悲しみをごまかされていたのだとしても

その人の尊さには

傷がつくどころか増すばかりです。





命の長い短いは全く関係ありません。

どれだけ濃く生きたか。





ただ凡庸にながらえるより

よっぽど濃い人生を生きている。





それでも残された方は悲しいですね。

突然の死ならなおさらです。





今日もまだ生かされてる私は

新鮮なお魚をいただきながら

西田敏行さんの映画を見たいと思います。





日にち薬とはよく言ったものです。





ご冥福をお祈りいたします。













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